イントロダクション
 2008年秋、アメリカのリーマンショックがきっかけで始まった円高は、日本を牽引する自動車の輸出も直撃。瞬く間にトヨタ自動車の利益が一兆円吹き飛び、新聞の見出しには「トヨタショック」という言葉が並ぶことに。「仕事が無い!」。工場を回ると見えてくるのは厳しい現実。多くの経営者が、痛みに耐えていました。

名古屋の放送局CBCでは、平日夕方に放送しているニュース番組『イッポウ』で、そうした地元の町工場の様子を伝えてきました。
 そんな中で出会ったのが、『笑ってさよなら』の主人公、小早川弘江さん。2009年6月、創業家への大政奉還と言われたトヨタ自動車の社長交代と、減税に伴うエコカーブームが注目されていた頃です。

 『劇場版 笑ってさよなら』は2010年5月に東海地方で放送された“小さな、小さな”番組がもとになっています。
1時間のドキュメンタリーとして放送された『笑ってさよなら』は、静かに反響を呼び、日本屈指の番組コンクール「地方の時代映像祭2010」でグランプリを受賞。この受賞をきっかけにして英語版が制作され、2011年3月に約120の国と地域で国際放送されました。
そして2011年6月、世界四大映像祭の一つでもある国際番組コンクール「モンテカルロ・テレビジョン・フェスティバル」のニュースドキュメンタリー部門で、ゴールデンニンフ賞(最優秀賞)を受賞。日本の民間放送局がこの部門で最優秀賞を受賞するのは初めてのことでした。
“小さな、小さな”番組が“世界一”になったことに背中を押され、全国の皆様にも番組を見てもらえる機会を作ろうと、CBCでは初めての番組劇場公開を行うことになりました。
 劇場版では未公開シーンも加えて再構成した作品をご覧いただきます。